家族に精神病の人がいるというのはどういうことなのでしょう?管理人の経験をお伝えします。    健康&ダイエット情報室
                
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    精神病患者を家族に持つとはどういうことか?

         
 精神病患者の人が家族にいるという人は、そんなに多くはないかもし
れません。でも、認知症などで将来私と同じように親を見なければなら
ない人は多いのではないかと思います。

 そんな人たちのために、精神病患者の母を十数年見てきた私の経験
をお伝えしたいと思います。

 精神病の人が家族にいると、家族のストレスは相当なものです。自分
を守ることも考えないと、自分の人生や精神状態までおかしくなってしま
います。
 


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管理人の母の精神病


 
 このサイトの管理人Takの母は、十数年前からうつ病と分裂病が合わさった
ような精神状態がずっと続いていて、精神科の病院に入退院を繰り返してい
ます。


 理由もなく気持ちがものすごく落ち込んだり、不安な気持ちが強くなって、
家が家事で焼けてしまったとか、お金を盗られてしまったとか、実際には起き
ていないようなことを勝手に妄想して暗い気持ちになって鬱々としてしまったり、
かと思うと自分がノーベル平和賞をとったとか、講演会か何かに呼ばれて
素晴らしい発表をしたとかいった誇大妄想を持つようになってしまったり、普通
では考えられない精神状態になります。


 幻聴とか、神様か何かと交信しているとかいった妙な妄想が出たりもします。
時には入院している病院のナースステーションのガラスに物をぶつけて壊そ
うとしたり、夜中に他の入院患者のいる部屋に行って電気をつけて騒いだりと
いった異常行動を取ることもあります。そういう場合には、暴れたり他人に危害
を加えそうな患者専用に作られた個室に閉じ込めることになります。


 数ヶ月程度入院して症状が良くなって、退院をして、病院で行っている
デイケア(精神疾患の患者のリハビリのようなもの)に通っていても、またほん
の数ヶ月くらいでまともに暮らせる状態ではなくなり、入院をすることになって
しまいます。


 もう20年近く、私の母はそんな状態が続いています。


 まだ悪い状態ではあるものの、一時期のように暴れたりして個室に閉じ込め
ておくほどでもなくなったため、治療の一環として、今年(2007年)のお正月は
外泊をすることになりました。1月2日に1泊だけですが、母と実家に帰ることに
なりました。


 私の実家は静岡県の浜松市から、山の方へクルマで1時間くらい入ったとこ
ろにあります。


 父は既に亡くなっているし、母が入院していて、子供たちは全員外に出ていて、
もうすぐ90歳になる祖母が老人介護施設に入っているため、実家にはふだん
は誰もいません。


 それでも急に母の外泊で実家に帰ることになったので、妹と弟に電話して、夜
だけでも来てもらうことにしました。


 ついでだしお正月でもあるので祖母のところにも寄って、祖母も急遽1泊だけ
家に外泊させることにしました。母の話相手にもちょうどいいので。


 母が精神的におかしくなって以来、もう何年もお正月に家族で集まるというこ
とはしていないのですが、今年はものすごく久しぶりにお正月に家族みんなが
揃って世間並みのお正月になりました。やはり年に一度くらい家族が集まり、
にぎやかに過ごすというのはいいものです。


 家族が全員集まったのは良かったのですが、精神的におかしい人なので、
母といるのはやはりたいへんです。


 用もないのに朝4時前から起き出して、家の中をドタバタ歩き回り、台所で鍋
や食器をガチャガチャやり出し、そのうえ家のゴミを持ち出して川原へ焼きに
行こうとするのでそれを止めたりで、ゆっくり寝ることができなくて、かなり
寝不足になりました。


 その前の日にも母の外泊のために仕事を急いで片付けなければならなくて
寝不足だったのでゆっくり寝たかったのですが、母と一緒だと難しいです。


 母を病院に返した翌週には、虫歯の治療のため、歯医者に連れて行くこと
になりました。病院に紹介状を書いてもらい、母の入院している病院に行っ
て、外出の届けを出して歯医者まで付き添いました。


 しかし、お正月に家に帰った時より状態が悪くなっていました。やること
一つ一つがおかしいのです。どうおかしいのかというのは、母のような人と接し
たことがない人には想像しづらいと思いますが、とにかく正常な人なら絶対や
らないようなおかしな行動を取るのです。


 相変わらずおかしな妄想を持ち続けていて、自分がテレビにでて、世界中
で放送されたと思い込んでいたりしました。


 頭の働きが悪くなって今自分がしまったばかりの財布の場所も、わからなく
なってしまうほど記憶力がなくなっているし、自分がしまった場所を忘れている
だけのなのに、誰かが何かを盗ったと言って騒ぐし...。


 病院から近所の歯医者まで歩いて行って、その後ちょっと買い物をしただけ
だったので、たいしたことをしたわけではないのですが、ひどく疲れました。


 精神的におかしい人と一緒にいるというのは、こちらの精神状態も引きず
られて乱されるので、たいへんです。


 病院の看護婦さんたちが、時に入院患者を物のように扱うことがありまが、
それを批判する気持ちにはなれません。母のような人を毎日毎日何十人も
相手にするわけですから、あまり親身になって接していたら、自分の方が
壊れてしまうでしょう。


 実際、長期間入院している患者の家族の中には、かなり精神的に参っ
ている人がいます。病院の待合室で出合ったある男性は、(入院している
息子に)「死んで欲しい」と言っていました。


 私の妹もまた、母と一緒にずっと暮らしていて、母に少し深くかかわり過
ぎたために、精神的にかなり参ってしまい、軽いうつ状態になり、最近まで
カウンセリングを受けていました。現在でも母がトラウマのようになってしま
っているので、母と長時間一緒にいることができません。 


 私の場合は、そんなことにならないよう、適当に距離を置いて接するよう
にしているので、周囲から心配はされますが、今のところは大丈夫です。



治らない病気

 家族に精神病の人はいるというのがどういうことなのか?経験のない人
には、わかりづらいこと、想像もできないことだと思います。


 そのためでしょう。よく、「あなたがそばにいれば大丈夫だよ。お母さんも
元気出るでしょ。」なんて言われます。


 でも、誰かがそばにいて元気になったりするのはまともな精神状態の人
であり、母のような人にはあてはまりません。


 誰かに会ったり、どこかに連れて行ったり、おいしいものを食べさせたりし
て元気が出たり、落ち込んだ気分が治ったりするのは、正常な人です。精神
を病んでいる人には当てはまらないので、私と同じような状況の人がもしあな
たの周りにいたら、あまりそういうことは言わないようにしていただきたいと思い
ます。


 母の病気の症状が治らないのは、原因がないからです。母の中では悩み
があるのかもしれませんが、その「悩み」は世間の常識で言ったら全く悩みな
どと言えるようなことではありません。


 医者からは以前、「本人の生き方から来ている病気だから治らない。20代、
30代の若い人なら何とでもなるけど。」と言われました。

 
 困難なことや今直面している問題に正面から向き合おうとしない。たいへんな
ことから逃げてばかりいる、何に対しても消極的で、自分から行動して状況を
良くしようと努力することをしない、ほんの少し努力すれば、考えればできること
をやろうとしない。


 そんな安易な生き方をしているので、ほんの少しのことがストレスになり、
そのストレスに立ち向かうこともせず、退院してもまたすぐにおかしくなって
入院ということの繰り返しなのです。


 ひどいときにはほんの2月前に退院したばかりなのに手がつけられない
状態、母の問題行動で警察沙汰にまでなる状態になってしまい、また入院
しなければならなくなってしまったことがありました。


 何か厳しいことを言っているようですが、ここで私が言っている困難とか問題
とかストレスなんて、大したことではありません。たとえば「ご飯を作れない」と
いうことを延々と悩んでうつ状態になってしまったりするのです。


 掃除や洗濯のような頭を使わなくてもできるようなことは母でもある程度はで
きるのですが、料理は創意工夫が必要なことなので、母にはかなり困難なこと
なのです。

 
 ご飯が作れない程度のことで悩んでまた入院されたらたまらないので、
「いいよオレが作るから」と言って私が食事を作ることにすると、今度は
「私は何にもできない」悩んでうつ状態になってしまうのです。食事以外にも、
日常の普通の人なら難なくこなしているような簡単なことで悩んでしまい、
そのうちにおかしくなってまた入院ということになるのです。


 今の時代、借金を抱えてしまったり、リストラや失業、それに長時間労働
を強いられるなどして悩んで、うつ病になってしまう人が増えているます。
でも、そういう人たちは病気の原因がはっきりしているし、
「どんなに苦しくても治る気のある人は治っていく」と医者はいいます。


 しかし母の場合、あたりまえの日常生活そのものが不安やうつの原因に
なってしまっていて、原因らしい原因がありません。母と同じ病院に入院し
ている多くの患者を見ても、同じような印象を受けます。


 「病気である方が楽で気持ちがいい人がいる」と医者は言います。母は
そういう人たちの中の1人なのでしょう。


家族の仕事とお金

 母の病院代を払うと、月に20万円以上にもなることがあります。


 入院すると治療代、薬代の他にいろいろと経費がかかります。症状が悪く
なって個室に入れたりすると個室料金が加算されるため、経済的な負担が
さらに増すことになります。


 最近は、以前よりお金がかかるようになっています。


 高額医療費の還付である程度は戻って来ますが、個室料金などはその
対象にならないため、お金がとてもかかります。


 母の病状がだんだん悪くなり、一緒に暮らしていた妹も精神的に限界に
なり、これ以上母の面倒を見ることができなくなったため、私はそれまで勤
めていた東京の商社を退職し、実家に帰りました。


 頻繁に病院に行ったり、手続き関係で役所に行ったりということが多く、
外で働くのは難しいので仕事は自営業にし、以前の仕事と関連のある商品
を販売しています。自分一人が暮らしていくだけなら良いのですが、これか
ら母の病院代がますますかかるようになることを考えると、不安なところが
あります。


 私の場合、実家があまりにも山奥にあり、通勤するということが無理なた
め仕事を辞めました。でも、私と同じような状況にある人には、もし通勤がで
きる環境に住んでいるのなら、仕事は辞めないで続けることをおすすめした
いと思います。治る見込みがあまりない病気だし、ある程度の収入がないと
だんだんたいへんになってくるので。


 それに仕事はお金だけのためにやるものではないと思います。自己実現的
な要素や人生の目標、夢といったこともあるはずです。だから自分の人生を
犠牲にしないようにしていただきたいと思います。


 多少親の面倒を見るのがおろそかになったとしても、収入の道がないと
病院代が払えなくなって本当に困ります。それにあなたが犠牲になって懸命
に面倒を見たとしても、病気が治ることはありません。自分の心の健康を考え
ても、あまり親身になって接し続けるのは、私の経験上危険です。


 私の場合、家から仕事に通うのが絶対に不可能なので退職し、自営業に
なりましたが、それだと収入面では不安定だし、ボーナスもないし、そんなに
稼ぐことはできません。やはり将来的なことを考えると、一定程度の収入は
必要です。といって母のことも見ながら今の仕事に支障のなくできる仕事と
いうか副業はそんなにあるものではありせん。今はいろいろと細かい仕事を
して収入を得ています。


 自分にある程度経済的に余裕があり、精神的にも余裕がなければ、誰かの
面倒を見るというのは、難しいものです。自分まで一緒にダメになってしまった
ら、誰も病気の家族の面倒を見られなくなってしまいます。


 経済的な面が不安だと、自分に心の余裕もなくなってしまうので、病気の
家族のこと考えたり面倒を見たりするのは難しいものです。


 あまりがんばりすぎないこと、そして自分の生活や人生をまず優先して確立
させることが大切だと思います。


 介護疲れで家族を殺してしまったりする事件のニュースを見ると、ほんとうに
つらいし、かっとなって殺してしまう気持ちが私にはわかります。


 そんな精神状態にならないためにも、経済的にある程度の余裕を持つように
すること、治る見込みのない家族より自分の生活を優先させて、心の余裕を持
つようにすることが必要です。


 このページのほか、私自身の体験をもとに、統合失調症や躁うつ病などの
精神病の家族を抱える人たちに向け、情報提供をするブログも作りました。
こちらも合わせてお読みください。

 精神病患者の家族のための情報ブログ



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