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医療事故紛争処理専門のNPO「医療紛争処理機構」設立へ


 医療過誤による死亡事故などで医師や病院が裁判で訴えられるケースが増えています。


 しかし、裁判は費用も時間もかかり、また医療関係の裁判は素人には難しい現状があります。

 そんな中、医療事故紛争処理専門のNPOを作り、裁判によらない紛争処理を行う仕組みが作られることになりました。 計画しているのは早稲田大学紛争交渉研究所。特定非営利活動法人(NPO法人)「医療紛争処理機構」の設立を来月(2007年12月)上旬にも内閣府に申請すると発表しました。


 2008年1月の活動開始を目指すということなので、もうすぐこのサービスが始まることになりそうです。  


 新しく作られるNPO医療紛争処理機構が行う裁判によらない紛争処理は、「ADR」と呼ばれ、直訳すると「代替的紛争解決」ということになります。「交通事故紛争処理センターのように、仲裁、調停、斡旋(あっせん)といった方法で裁判より低額、迅速に紛争を解決させる仕組み。」だということです。  


 機構には、医療事故被害者や医療従事者、法律家などが参加します。患者と医療従事者間の紛争を対話を通じて解決する場を提供したり、「メディエーター」と呼ばれる対話による紛争の仲介にあたる人を育成するということです。  


 早稲田大学紛争交渉研究所の研究所長で早大大学院法務研究科の和田仁孝教授は、「被害者が求めるのは謝罪や再発防止の約束など医療従事者の誠実な対応。対話の場は医療不信の払拭(ふっしょく)にも寄与する」と話しています。  


 裁判のような時間のかかることではなく、こうしたシステムができることで、患者や家族が迅速に謝罪なり保障を得られるようになるなら素晴らしいと思います。医師や病院にとっても、裁判で訴えられるのはイメージも悪いし、こうした仕組みが存在した方が、安心して医療に従事できるのではないかと思います。  


 最近は、医療裁判が増えてきて、裁判沙汰を恐れるあまり、医師が思い切った治療をすることができなくなっているともいいます。その現状については、小松秀樹著医療の限界 (新潮新書 218) 医療とはだれのものか? で、「医療過誤によって責任を取らされる医師が増えると、リスクの多い治療はだれもやりたがらなくなる。医療に限って「安心・安全」は幻想でしかない。」と述べています。


医療の限界 医療とはだれのものか? 医療の限界 医療とはだれのものか?

参考:
 医療事故紛争処理NPO法人設立へ

 【新書】『医療の限界』


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